「あ、出口過ぎちゃった!」そんな時、絶対にやってはいけないこと
楽しいドライブ中、おしゃべりに夢中になっていたり、考え事をしていたりして、降りるはずだったインターチェンジ(IC)を通り過ぎてしまった……。そんな経験はありませんか?

一瞬、頭が真っ白になり、「バックして戻れるかな?」なんて危険な考えがよぎるかもしれませんが、高速道路上でのバックやUターンは自殺行為であり、重大な交通違反です。絶対にやめましょう。

実は、NEXCOなどの高速道路会社には、こういったミスをしてしまったドライバーのための救済措置「特別転回(とくべつてんかい)」という制度が用意されています。

今回は、この便利な制度の使い方を、アキナちゃんの4コマ漫画でわかりやすく解説します。

1分でわかる!高速道路リカバリー術

追加料金なしで戻れる「特別転回」の具体的な手順

漫画でも紹介した通り、焦らず正しい手順を踏めば、本来降りるはずだった出口までの料金で処理してもらえます(無駄に往復分の料金を払う必要はありません)。

詳細なステップは以下の通りです。

手順1:そのまま次のインターチェンジまで走る

通り過ぎてしまったことに気づいても、急ブレーキや路肩への駐停車はせず、そのまま走行して「次のインターチェンジ」を目指してください。

手順2:【最重要】ETCカードを車載器から抜く!

ここが最大のポイントです。普段ETCを利用している方は、料金所のゲートをくぐる前に、必ずETCカードを車載器から抜いてください。

カードを入れたままだと、ETCレーンを通過した瞬間に「通り過ぎた区間までの料金」が自動で決済されてしまい、修正の手続きが非常にややこしくなります。

手順3:料金所では「一般」レーンへ

ETCカードを持っていても、必ず有人(係員さんがいる)の「一般」レーンに入ってください。 ※自動精算機の場合も、係員呼び出しボタンで対応可能です。

手順4:係員さんに「特別転回」と伝える

料金所の係員さんに、以下の2点を伝えます。

「目的の出口を通り過ぎてしまったこと」

「特別転回(とくべつてんかい)をお願いしたいこと」

係員さんがETCカードを確認し、処理を行ってくれます。その後、料金所を出ずにUターンできる場所へ誘導してくれるか、一旦外に出て再度入り直すルートを指示してくれます(ICの構造により異なります)。指示に従って安全に本来の目的地へ戻りましょう。

注意点まとめ

このライフハックを使う上で、いくつか知っておくべき注意点があります。

スマートインターチェンジ(スマートIC)では使えないことが多い

係員がいない無人のスマートICでは対応できない場合があります。その場合は、有人ブースのある通常のICまで進む必要があります。

カードの渡し忘れに注意

戻る際、係員さんから「特別転回承認」のスタンプや証明書をもらう、あるいはETCカードに情報を書き込んでもらう等の処理が必要です。必ず指示に従ってください。

目的のICに戻った時も「一般」レーンへ

戻った先のIC(本来降りるはずだったIC)でも、出口ではETCレーンではなく「一般」レーンを利用し、事情を説明して処理を完了させてください。

まとめ:焦らず「次」へ進むのが正解

高速道路でのミスは誰にでもあります。「やってしまった!」と思った時は、無理に取り返そうとせず、「次のインターで相談すれば大丈夫」と思い出してください。

この知識があるだけで、ドライブ中の心の余裕がまったく違ってくるはずです。安全運転で、楽しいドライブを!